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令和2年講習会(2月)

令和2年2月21日(金)、講師に織原様をお招きして講習会が開かれました。


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続き


まず話題となったのは、新型コロナウイルスに関するお話でした。
中華人民共和国湖北省武漢市で令和元年12月以降、新型コロナウイルス感染症の発生が報告されて以来、日本を初め世界各地から報告が続いています。
都内でも、集団発生や感染経路の不明な患者の報告がありました。

これに先立ち、多くの人が密集するイベントでは、開催の中止や延期が相次いでいます。
私自身も参加予定だったイベントの中止がありました。
また、日々電車で人ごみへ行くことが多いので、手洗い、うがい等で対策をしていきたいと思いました。


続いて、磯田道史著「日本人の叡智」から抜粋された4人の名言について解説していただきました。
4人の中から、私が印象に残ったのは、秋山真之の「人智ノ発達ト機械ノ進歩ハ、江戸長崎ノ行軍時間ヲ東京倫敦ノ行軍時間ト同一二シタルコトヲ忘ルベカラズ。」という言葉です。
秋山真之は海軍大学校で戦術を教えていました。
長く国防機密であった講義録の冒頭で、「これから教える戦術は将来通用しない」と宣言し、将校たちの度肝を抜いたそうです。
「自分が経験した日露戦争での海軍作戦は、次の戦争では、飛行機など新しいものがたくさん出てきて、平面戦から立体戦になるから平面戦しかやってない私の講義は役に立たない」という意味のようです。

現代でも5Gや自動運転などめまぐるしい速さで技術が進歩しています。
先達からの教えを生かし、更に将来を見据えた学びが必要であるとわかりました。


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次に、鉄道に関する昭和59年から約30年間の重大な人的被害を生じた運転事故についてお話しいただきました。
最も被害が大きかったのは、平成17年4月に発生した福知山線の列車脱線事故です。
大幅な速度超過で曲線に侵入した列車が脱線し、沿線のマンションに激突しました。
負傷者562人、死亡者107人と最も被害が大きいです。
また、通学時間帯ということもあり、学生の若い世代の被害も大きかったそうです。
この事故をきっかけに、カーブでの速度制限や転てつ器の制御など、様々な対策を5年以内に終わらせました。
被害が大きかっただけに、今後このようなことが起こらないためにも対策が早かったのは良いことだと思いました。
他にも西武新宿線では、昭和63年3月、雪がブレーキ内部に入ってブレーキが利かなくなり、次駅に停車中の列車に衝突する事故がありました。
関東ではなかなか雪が降らなかったため対策がなされていなかったことが原因だそうです。
また、JR東日本羽越線では、平成17年12月、突風により列車が脱線し、一部の車両が盛土下に横転してしまった事故がありました。
この日は雨が降ったり、雷が鳴っていたりと大気の状態は不安定で、今までに体験したことがないような突風が吹いており、竜巻が原因ではないかといわれています。
突風や積雪など自然の出来事はなかなか読めません。
また、それがどのような被害を与えるのかも予測できないことがあります。
最悪の事態を踏まえて備えておくことが必要だと感じました。


最後に、オリンピックに向けて終電を2時間遅くすることについてです。
運転後の休憩時間や競技終了後の本数など考慮すると、運転手が不足しており、辞められた方にも声掛けしているそうです。
もうすぐオリンピックですが、開催地や鉄道に関して、多くの問題がまだ解決されていません。
鉄道の時刻に関しては、競技の時間"に"合わせるのではなく、競技の時間"を"合わせたほうが良いのではないかと思います。

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