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H27年勉強会(9月)

 2015年9月18日の金曜日、社内講習会がありました。
講師は織原様です。

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続き

 本日は鉄道教本のCTCとPRCを中心に教えていただきました。
 CTCは列車集中制御装置を指します。CTCは指令員が列車の運転状況を監視しながら各駅の電子連動装置(信号機等)を遠隔制御できるようにした設備です。運転指令員はCTCを通して複雑な判断を要求し、出発順序判断また交差順序判断を行っていきます。
 PRCは自動進路制御装置を指します。PRCはあらかじめ列車番号をダイヤデータにより設定し、定例的なてこ扱いを自動化する事をしています。

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 今回のお話で特に関心をもったのは「8月4日 京浜東北線の架線切断事故」のお話です。同日、横浜市内の花火大会もあり、横浜駅・桜木駅を中心に影響が出ていました。
 この事故は、電車が二つの変電所のき電区間との境に停止してしまった事が問題でした。この場所はエアセクションといって、長さは50M、都内に920箇所あります。この場所は通常の速度で通過するならば問題はありませんが、力行(自動車でいうアクセル踏む事)は出来ません。
 エアセクションで止まった場合、一旦パンタグラフを下げて、エアセクションのかかっていないパンタグラフのみ手動で上昇させて、エアセクション外の安全な場所まで移動しなければなりません。この作業をせずに力行した場合、8月4日のような事故になります。

このような事故の時、CRCを通して運転指令員の方々が対処します。事故が起こった場合の対処というのは例外的な動きをしなければなりません。日常の動きは機械に任せられますが、異常事態に対応するのは人間であり、いくら自動化しても人間が支える事に変わりはないと思いました。

いつも現場の状況に注目してしまいますが、今回の講習会はいつもとは違う角度から事故について見直す事が出来たと思います。