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H28年 勉強会(11月)

 2016年11月18日の金曜日に鉄道講習会がありました。
 講師の先生は織原様です。

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続き

 今回は「本質安全と確立論的安全評価について」という論文を元に安全についてお話をして頂きました。ここでは海外の確率論的安全と日本の本質安全について書かれています。

 今回は「本質安全と確立論的安全評価について」という論文を元に安全についてお話をして頂きました。この論文では海外の確率論的安全と日本の本質安全について書かれています。

 安全に関する基本的な考えは、日本では本質安全、欧米諸国では確率論的安全に基づいて考えられています。
 本質安全は事故にならないようにする考えです。この論文では技術安全(誤動作による障害が発生した場合に常に安全側になるフェールセーフの考えを含めた技術的に行う安全)を含めて本質安全と纏められており、日本の鉄道の考えを代表的なものとして紹介されています。
 確率論的安全は、ある装置に対して発生する可能性のある様々な事象を、発生する確率を考慮して安全性を評価する事です。海外では広く浸透している考えとして紹介されており、海外の鉄道もこの考えに基づいています。


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 本質安全の方が確率安全よりも安全性が高いです。
 ですが、確率論的安全よりも本質安全の方がコストが高く、また本質安全を実現するには高い技術力が求められています。本質安全のような、故障して正常な動作が出来ない時に自然の力で安全にするように設計する事は容易ではないからです。

 海外と日本では根本的な安全に対する考え方が違います。これから、日本の鉄道を海外に売り込む時に障害になる事は間違いないでしょう。しかし、本質安全の考えが広まった際には、日本の鉄道は世界から求められていくと思います。

 今回で一旦最終回となった鉄道講読会。今まで織原様からご教授頂いた事をしかと受け止めていき、仕事に生かしてゆきたいと思います。